little hands' lab

ドメイン駆動設計、アジャイルプラクティスを実践し、解説しています。

議論が噛み合わないと思ったら、「問題解決の5階層」でどこがずれているのか確認する

チームで議論するときに常に心がけているのが、「問題解決の5階層」です。

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この図で重要なことは、 下の階層で認識が一致していないと、上の階層では絶対認識があわない ということです。 「あれ、議論が噛み合っていないな?」と思ったら、この階層に照らし合わせて認識があっていないことがないか確認しましょう。

問題認識のすれ違い

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例えばこのように問題の認識の違いがあったとします。

なぜ違いが生まれたのでしょうか?

コードの保守性に関する経験や、スキルの違い?と考えてしまうかもしれません。

でも実際は、こうでした

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この話題に出てきたときの、認識していたコードが違うものだったのです。

このような場合、事象の認識を合わせて初めて、問題の認識を合わせることができます。

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このようなケースは非常に多いです。

普段一緒の空間で仕事をしていても、個人作業をしている時間は多いほど、人によって見えているもの、体験したことは異なっています。

そのため、生産的な議論を行うためには、まずはそれぞれが見聞きした事象を書き出して、そこから認識を合わせることが重要です。

施策認識のすれ違い

5階層を見返して見ましょう。

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重要なのは「下の階層で認識が一致していないと、上の階層では絶対認識があわない」ということだと書きました。

これを他の層でも見ると、施策(解決策)の優先度の認識ずれ、というのも非常によくあるパターンでしょう。

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「今はXXXをするべきです!!」とチームメイトや上司に言っても、温度感が伝わらない。

「上司は全然わかってない!!」と憤りを溜めてしまう。

しかし、本当に同じ認識に基づいて議論できていますか?事象の認識が合えば、もしかしたら同じ意見に到達できるかもしれません。

議論で意見の不一致があった際、この5階層を思い出してみてください。

参考資料

5階層の話は、以下の書籍より引用しました。ファシリテーションをする上で参考になったので、興味がある方はご覧になってください。


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